イベント概要
イベント名 | オリンピアンによるシンポジウム「日本はなぜ女子スポーツ大国となったのか? 女子力アップの秘密、さらなる可能性を探る!」 | ||
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日 時 | 2012年10月20日(土) | 会 場 | 国立科学スポーツセンター |
開催レポート
先のロンドン・オリンピックで日本女子は38個のメダル中、金メダル4個を含む17個を獲得したことからもわかるとおり、近年、女子選手は国際舞台で目覚ましい活躍を見せている。こうしたオリンピック等における躍進の背景には何があるのか。今後にどのような課題を抱えているのか。これら女子スポーツに関わる問題を考えるシンポジウム「日本はなぜ女子スポーツ大国になったのか?女子力アップの秘密、さらなる可能性を探る!」が10月20日、国立科学スポーツセンターで開催された。主催は国際競技力向上のための研究開発・支援を進める筑波大学スポーツR&Dコア、後援に日本オリンピック委員会、オリンピアンズ協会、東京2020オリンピック・パラリンピック招致委員会。
第1部では、1964年東京五輪当時の女子選手の競技環境などについて池田敬子さん(体操)、三宅義信さん(重量挙げ)、竹宇治聡子さん(当時・田中/競泳)が語った。当時は恵まれていなかった分、自分の責任でやった、メダルを獲るためには日常も大事、など選手としての意識の高さを語った。
第2部では寺川綾さん(競泳)、福見友子さん(柔道)、室伏由佳さん(陸上)が現役選手として、大部由美さん(サッカー)が指導者の立場から現状や課題、サポートの必要性、意義などを語った。女性特有の婦人科系疾患に悩んだ経験から、選手が気軽に相談できる体制を整備する必要性や女性指導者の育成、引退後の社会生活について現役時代から考えていくことの必要性まで、これまであまり触れられなかった事柄について赤裸々に語られた。
オリンピアンがその貴重な経験から語る言葉には重みがあり、説得力を持つ。聴講した人たちは東京五輪の選手達の逞しさ、強さに驚き、女子スポーツへのサポートの必要性を共有した。また、この日は登壇したオリンピアン以外にも多くのオリンピアンが裏方で会の運営をサポート。2020東京オリンピック、パラリンピック招致協力への呼びかけも行った。(筑波大学 山口 香)